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アロニア機能性研究

アロニア(バラ科アロニア属)

北方小果樹アロニア・メラノカルパ(Aronia melanocarpa 、以下アロニア)は、北米原産のバラ科の小果樹です。約200年前にヨーロッパへと移入されており、ロシアには100年ほど前に移入されました。日本には1976年の日ソ農業技術交流事業に基づき、当時のソビエト連邦から農林水産省果樹試験場に種子が導入されました。
アロニアはその花序と花の構造がナナカマドと相似しており、果実はアントシアニン含有量が多く濃い紫色をしているため、ロシアでは黒いナナカマドと呼ばれています。
このアロニアの主成分はリンゴ酸と食物繊維の他、抗酸化活性を有するポリフェノール(アントシアニン等等)、β-カロテン、β-クリプトキサンチン等も多く含まれています。


アロニアの機能性

当社のアロニア濃縮果汁、アロニア濃縮エキスは、北海道立林業試験場が1989年にロシアのハバロフスク市内のアロニアの木から種子を採取し、その種子から養成した木をもとに組織培養した統一品種の苗木を、千歳市の企業において栽培したアロニア果実のみを原料としており、安全性、機能性が十分に確認された安全・安心の原料です。(※BIO DO ®ではこの千歳産アロニアを『 ビオアロニアTM』と呼んでいます。)

アロニア果汁 ・エキスの安全性について

単回経口投与毒性試験
アロニア果汁およびアロニアエキスをラットに単回経口投与(25、50、100ml/kg)し、投与後の一般所見、体重を測定し、14日目に解剖により内臓臓器変化を確認しました。その結果、アロニア果汁、アロニアエキスの概略の致死量は50ml~100ml/kgであることが推察されました。25、50ml/kgの単回経口投与での死亡例、一般所見、体重、内臓臓器において毒性と認められる変化は確認できませんでした。
※濃縮果汁、濃縮エキスを原液のまま使用
28日反復投与試験
希釈したアロニア果汁およびアロニアエキスをラットに連続経口投与(5、10、25、50ml/kg)して、投与期間中の一般所見、体重を測定し、28日目に解剖により内臓臓器変化を確認しました。その結果、一般所見、体重、内臓臓器、血液一般生化学検査において毒性と認められる変化は確認できませんでした。
※濃縮果汁、濃縮エキスを3.6倍に希釈して試験試料として使用
復帰突然変異試験
アロニア果汁およびアロニアエキスをネズミチフス菌(TA100、 1535、98、1537)および大腸菌(WP2uvrA)に反応(39.1~5000μg/plate)させて、これら細菌の復帰突然変異の頻度をカウントしました。その結果、アロニア果汁、アロニアエキスの全ての濃度において、復帰変異コロニー数の平均値は、陰性対照群の2倍以上の増加が認められなかったことから、陰性であると判断されます。
※濃縮果汁、濃縮エキスを原液のまま使用
ヒト28日間摂取試験
希釈したアロニア果汁、アロニアエキスを20~40歳代の健常人ボランティア20名に150ml、28日間飲用していただき、アンケート調査および血液一般生化学検査を行いました。その結果、重篤な副作用は報告されませんでした。また、一般生化学検査結果においても肝機能や腎機能に関する指標に悪影響は認められなかったことから、本使用量に関してアロニア果汁およびアロニアエキスは安全な食品素材であると示唆されます。
※濃縮果汁は3.2倍、濃縮エキス5.7倍に希釈して試験試料として使用
ヒト第1相安全性試験
アロニア果汁、アロニアエキスを20~40歳代の健常人ボランティア12名に150ml、28日間飲用していただき、血液学的検査、血液生化学的検査、尿検査及び理学的検査を実施しました。
その結果、理学的検査、血液検査、尿検査、自覚症状および医師診察において臨床上問題となる有害な影響はなかったことから、本使用量に関してアロニア果汁およびアロニアエキスは安全な食品素材であると示唆されます。
※濃縮果汁、濃縮エキスを原液のまま使用

アロニア果汁・エキスの抗肥満作用

マウスを使った本試験では、希釈したアロニア果汁およびアロニアエキス10ml/kgを56日間与えることによって有意に体重増加と脂肪の蓄積を抑えることが示されました。 これらのことから、アロニア果汁とアロニアには、メタボリックシンドロームの予防・改善に役立つ食素材としての可能性が示唆されます。 ※濃縮果汁、濃縮エキスを3.6倍に希釈して試験試料として使用

高脂肪食と一緒にアロニア果汁・エキスを摂取した際の体重、臓器重量、脂肪重量の変化
評価項目 通常食 高脂肪食 高脂肪食
アロニア果汁
高脂肪食
アロニアエキス
体重(g)

25.2

±0.8

30.2

±1.4

25.7

±0.5

26.2

±0.8

肝臓重量(g)

0.904

±0.048

1.042

±0.061

0.819

±0.17

0.913

±0.062

精巣上体周囲脂肪(g)

0.396

±0.024

1.024

±0.180

0.716

±0.095

0.522

±0.059

腎及び後腹壁周囲脂肪(g)

0.173

±0.024

0.508

±0.089

0.370

±0.064

0.234

±0.042

腸間膜脂肪重量(g)

0.206

±0.044

0.290

±0.040

0.237

±0.036

0.142

±0.015

白色脂肪重量(g)

0.775

±0.076

1.828

±0.268

1.323

±0.192

0.898

±0.112

アロニア果汁 ・エキスの血圧降下作用

ラットを使った本試験では、希釈したアロニア果汁、アロニアエキスを単回投与(3、10ml/kg)させ、投与後2、4、6、8時間後にtail-cuff法により血圧(収縮期、拡張期及び平均血圧)及び心拍数を測定しました。 その結果アロニア果汁、アロニアエキスいずれも血圧の低下傾向が認められ、アロニアエキス10ml/kg投与群では対照群と比較して有意な血圧降下作用が認められました。また、心拍数に対する影響はありませんでした。 これらのことから、アロニア果汁およびアロニアエキスには心拍数に対する影響を及ぼすことなく、摂取によって血圧降下作用を期待することができる機能性素材としての可能性が示唆されます。

アロニア果汁、アロニアエキス摂取による収縮期血圧の変化

※試験機関:(株)新薬開発研究所(北海道恵庭市)